October 2021
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 浅間山麓の野草を描き続けています
 自然の中に生きる草花達は人間のことなどまったく考えず ただただ短い持ち時間の中で次世代に命を繋ぐことに集中しています
 その姿は凛として清々しく感じられ 私はその世界に魅せられてそこから離れることが出来なくなっています

 
 

 あまり外出も出来ず ひとに会って楽しむことも遠慮する日々なので ひとりで絵を描く時間は充分あります
 絵を売ることで生計を立てて来たのに今はただ野生に生きる植物に向き合うことだけに集中しているのです

 
 

 先日「なぜ絵の背景を描かないのですか?」とまた聞かれました 草原に居る野草の写真を撮り それをその儘絵にしたら それは私と対峙する別の世界の出来事になってしまうと思います

 
 

余白を作ることで その主題が私の内側にスーッと入って来るように感じています
掛軸になっている"書"はその余白によって伝えようとする主題を知らせてくれます

 
 

私も絵に余白を残すことで 生きている草花の命と その美しさが 観てくださる方々にスーッと入って行くような絵が描けるようになりたいと思い続けているのです

 
 
 

不二子