February 2015
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1点の絵を描き終えると同時に題名も決まるわけではありません
「この絵《枯葉》はどうかしら?」
「それって直接的過ぎてつまらない」
「イブ モンタンの枯葉でも?(古過ぎるか)」
「《秋の寄り道》はどうだろう?」
「確かに 季節が冬になる前に こんなに木々の葉が美しく変色するのは
《季節の寄り道》かもしれないわね」
「じゃあ《秋の道草》はどうかしら?」
「《寄り道》は目的地に向かう途中チョット寄って行くって感じだけれど
《道草》には目的地がない」
「そうね 道草してないで早く帰っていらっしゃい!って叱られていたのを思い出すわね・・・」
「と・・私の場合《晩年の道草》だなぁ―」

 
 
 
 

現実は晩年だけれど 意識は現在に居続けているわけではない
行った事もない国を歩き回っているような気分になったり 若いころに行った所
その時感じた感覚を反芻したり 本を読んでいると今だって新しく「アッ!そうか」
と気付くこともある・・・
今 体が居る現実に 意識が同居している時間は結構短い・・・
私の意識は たえず夢の中に居るように 現実と妄想の間を行き来しているのです

 
 
 
 
 
 

「この作品は不二子さんらしい」とか「この絵は不二子さんではない 前の不二子さんの方が良かった」などとよく云われます
でも私は「過去の私とは別の人になりたい」と逃れられない私の殻のなかで足掻いているのです

もうしばらく《晩年の道草》を続けたいと思いながら2015年を迎えました

不二子

 
 

写真は1~4枚目までは軽井沢冬景色
5~12枚目までは上田市丸子町のカネボウ工場跡地の工房喫茶「ザイデンシュトラーセン」
最後は「秋の寄り道」です

 
PHOTO : YANO NAOTAKA