June 2014
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妹が《日本の色・世界の色ー写真でひもとく487色の名前ー》という本を
贈ってくれました

まず「カーキ色って何語?」と思い探したら カーキーはペルシャ語やヒンズー語で
土埃の意味だそうです
 

日本の色のページを見ていたら 母のことを懐かしく思い出しました
戦前は いつも和服をきていたので「小豆色」「お納戸色」「利久鼠」などと云っていたことを ぼんやりと憶えています
 
 

それに対して父は「朱色」とは言わず「バーミリオン」濃い青は「インディゴ」
そして「石井伯亭はプルシャンブルーで家の輪郭を描いたんだよ」
などと教えてくれました
私は父の言い方の方が好きだったので うぐいす色と言った事はなく この色を表現す
る時は オリーブグリーンに少しイエローオーカーを加えて・・・となります
 
 
 
 
ある日 朝食の途中突然「ヒワ色」と言う母の声を聞いたような気がして
「ヒワ色ってどんな色かしら?」と本を開いてみたら 鳥のヒワの写真があり
「うぐいす色」の次の項に載っていました 私が毎日使っている「リーフグリーン」に
近い色です
 
 
母の内面には 様々な自然の美しい色彩が豊かに広がっていたのかと 今すぐ
この本を持って 母の所に走って行きたくなりました
母は桜満開の日に遠くに逝ってしまい もうこの本を見せてあげることは出来ません
 
 
私は 毎日絵具を使っていますが 鮮やかな色を塗る時は 自分と色の間に隙間を感じます
でも「パーチメント」というチノパンツのような色は 塗っていて自分の内側にある色と
いう感覚になります
パーチメントとは羊皮紙のことで その色をいうのですが パピルスが使われるようになっ
ても法典や重要なものには羊皮紙が使われていたそうです
 
 
そう言えば「カーキ色」にも違和感がありません
私のDNAをずっと遡っていったら 遠い西方の国に辿り着き そこで私は
書記をしているのでしょうか
 
 
 
不二子
PHOTO : YANO NAOTAKA