June 2013
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々しい天候に船酔いしそうな日々ですがいかがお過ごしでしょうか
春 桜前線のニュースが流れはじめると 春の遅い軽井沢はいつ開花するのかと待ち焦がれはじめます

桜が描ける日は 一年の間でたった数日間なので それを待つ時間は気持ちが落ち着きません
近くの街 上田市はもう花見が終わったと聞いて いよいよ次は とテンションが上がってしまっているのに 季節はずれと云う寒い日が続き 桜の蕾は止まってしまいました

暖かい日を 三日 四日と苛立ちながら待っていたら 血圧が上がってしまい 常時降圧剤を服用しているのに最高血圧が180を越えて下がりません
「困った…」と思いはじめて 気付きました

「これを描こう!」と待ち構えていること その事そのものが「絵描きとして大きな間違いである」

私の内側にある眼を 水を張ったガラスの器のようにして そこに映り込んで来たものを素直に描けるようにならなければ…と解ったのです

学生の頃 デッサンの指導をして頂いた先生に「気に入った箇所が描けたら すぐ そこを消しなさい」と云われた そのひと言を思い出しました

創作と呼ばれる仕事に従事出来ていることを幸せと感じているのなら 過去の経験に縛られることなく“今の時間”だけを大切にしなければと あらためて思いました

「今年 桜が描けなくても良いや…」と気持ちが離れてしまっていたら「今日 桜採れるよ!」と突然云われ その日採って来て描きはじめました そうしたらその夜大雪になり 満開の桜に雪が積もるという珍しい景色を眺めることになりました

今号の写真は孫が撮ったものです
バンコックの高校を卒業して大学進学が決まったので 一ヶ月間 私の所に遊びに来ました

プルーンの花
プルーンの花
桃の花
りんごの花
りんごの花

6月に入り彼女は 新しい場所で新しい経験を重ねはじめているでしょう
私も この豊かな季節の中で 新しいものになって新しい“なにか”に巡り合いたいものです

不二子
PHOTO : Lertpanyanuch 麻衣